iを紡ぐ

なぜ数学を学ぶのか

結局は「私も知りません」が答えになるんですが、色々思うことはあります。

「なんで(自分には)将来役にも立たない数学を学ばないといけないのか」というのは人類普遍の疑問のようで、種々の質問サイトを見れば「文系でも数学を使う分野はいくらでもある。(特に経済学とか)」「高校生のうちから可能性を狭めないほうがいい」「世の中の嘘に騙されない力をつける(グラフの印象操作)」「論理的に考える訓練になる」など色々な考えがあり、説得力のあるものも多いです。

でも、いくらそんなふうに「数学は役に立つ! だから学ぶべきだ!」と言ったところでで、数学嫌いの人が数学好きになるわけではないですよね。数学の重要性を強調しても、数学嫌いの人の心には響かないのです。

そもそも、数学に限らず今私たちが高校で学んでいることって、将来"目に見える形で"は役に立たないものがほとんどですよね。漢文の訓読ができなかったり、水のイオン積が一定であることを知らなかったとしても日常生活にはなんの差し障りもありません。

そういった「役に立たない知識」を習得するために、私たちは平日、1日の $\dfrac{1}{3}$ 近くを犠牲にしています。大人になってからどんなに高いお金を払っても若いときの時間は買えません。それだけ若い時の時間というのは貴重なものです。

そんな貴重な時間を削ってやっていることが、しかし将来役に立つかどうかなんて全然わからない。どうせ役に立たないんだったら、それをとことん「楽しむ」ことにしか意味はないんです。

(to be continued...)